将来性の高い業種とは
ビジネスは将来性を見極めることが大切です。
2010年以降の直近10年を振り返っても伸びた業種と衰退した業種の2極化が見られました。
たとえば通販業界や運送業界が成長を遂げた一方、ゲームソフトの販売店は通販にシェアを奪われて衰退しています。
ほかにも、音楽や動画はストリーミングかダウンロードで聞くように変わり、CDやDVDの製造・販売は過去の産物になりつつあります。
このように需要が大きいビジネスモデルは刻々と変化していて、新規ビジネスで成功するには将来性の高さを見極めないといけません。
2020年代以降に伸びる可能性が高い業種やビジネスモデルをまとめました。
介護系・高齢者系
従来から継続して成長していて、今後も確実な成長を期待できるのが介護系や高齢者を対象にしたサービスです。
小規模介護事業者が増えるなど競争が激化している面もありますが、未だに供給不足の状態が続いています。
これから始める場合は、ケアマネージャーやPT・OTなど有資格者がいないとできないサービスが無難です。
何も強みがないデイサービスや高齢者向けの宅配サービスは、将来的に廃業する所が増えていくでしょう。
介護系・高齢者系なら何をやっても手堅いと安易に考えず、周辺のライバルサービスとの差別化を図ることが大切です。
同業の中で強みを出せれば、これから新規参入しても大きな成長を期待できるでしょう。
公共設備系
水道管、道路、線路、橋、トンネル、電柱・電線など公共設備は老朽化が進んでいて、今後はメンテナンスの受注が増えていく見込みです。
日本は人口が減少していますが、人口が減っても既存の公共設備を削減できる部分は限られています。
設備のメンテナンスや工事系は今後も安定した成長を続けていくでしょう。
インバウンド
インバウンド消費は外国人の日本旅行(訪日旅行)による消費のことで、インバウンド需要を狙った観光産業やサービス業は今後も成長していく見込みです。
2020年は国を跨ぐ移動が制限されて大きく落ち込みましたが、いずれはV字回復して成長していくでしょう。
インバウンド消費の拡大は国策として取り組んでいることで、中長期的に成長していく可能性が高いです。
現在は経営難に陥っているインバウンド系サービスが増えているので、既存サービスの買収も視野に入れて参入を検討するとよいでしょう。
BtoBビジネス
BtoBは企業同士のビジネスです。
個人向けサービスはAIなどIT技術の進化によって人件費の削減が進み、最新のITツールを開発・導入できる資金力が大きな業者に人気が集中していきます。
それに対してBtoBは担当スタッフなどのマンパワーで利用するサービスを選ぶケースが多いです。
BtoBは時には利幅を削ることや赤字でクレーム対応をするなど将来の付き合いを重視する要素があり、AIへの完全な代替が困難です。
新規参入して成功するには人脈・優秀な人材・魅力的なビジネスモデルが必要ですが、これからの時代も良い会社は成長できる環境を維持できるでしょう。
不動産産業
日本の人口は減少を続けていますが、核家族や単身世帯の増加で賃貸・売買の需要は拡大していく見込みです。
現在の高齢者は大きな土地を持っているケースが多く、不動産所有者の入替に伴う需要や外国人の移住増加など、今後も市場規模が成長する要素がたくさんあります。
競争の激しい業界ですが、ニーズの変化に対応できれば新規参入でも成長できるビジネスです。
動画編集
まずはじめに、システム開発などエンジニア・プログラマー系の業種が将来有望と紹介しているメディアが多数あります。
業界全体は確実に伸びていくことが期待できるものの、エンジニアの仕事自体はAIやプログラミング言語不要ツールに取って代わられる可能性もあるため新規参入は慎重に検討してください。
こうした中、パソコン作業系で高い将来性を期待できるのが動画編集のビジネスです。
すでにYouTubeが巨大市場へ成長し、動画編集の需要が拡大していますが、今後は企業のホームページなど幅広いシーンで動画が活用されるように変わっていくでしょう。
次世代通信規格の5Gが普及すれば、動画ばかりの重たいコンテンツでもスムーズにネット閲覧できるようになるほか、根本的に低負荷で動画のアップロード・視聴ができる技術が登場するかもしれません。
次に急拡大するタイミングをピンポイントで見極めることは困難ですが、動画編集の仕事は高い確率で更に大きく成長します。